家のパソコンが壊れてから買い換えるお金も無いので、最近はもっぱらネットカフェでパソコンをいじっている。
 やることと言ってもネットゲームくらいなので、休みの日は朝からネットカフェに行き、5時間のパック料金で安く居座っている。
 その日も、朝からネットカフェに行ったところ、店の入り口の脇でしゃがみ込んでいる女性と目があった。女性の隣には、キャリーカートが置かれている。
 泣いていたのか、彼女の目は赤く潤んでいた。
 「どうしたの?」
思わず声をかけてみたら、彼女は「行くところもなくて、お金も無いし、困っています」と言ってきた。
 困ったな、俺も裕福じゃないし、お金を貸すだけのゆとりもそんなにあるわけじゃない。
 「数日、泊めてもらえませんか?家のこととか、しますから」
お金はないけど、泊めるくらいなら良いか。幸い一人暮らしだし。
神待ち
 そう思って、彼女を家に招く事にした。良いのか悪いのか、持って行かれるようなものもないし。
 彼女は、ネットカフェの前で神待ちをしていたそうだ。
 行く場所もお金も無い女性に、宿泊先を援助してくれる人のことを、総じて神と呼ぶらしくて、そういう人を待つから神待ちなんだそうだ。
 ということは、俺は今、神なんだろうか。
 お世辞にも綺麗な部屋じゃないので彼女を上げる前に、軽く掃除をした。
 中に招き入れると、彼女は早速お風呂に入りたいと言い、その後は冷蔵庫にある残り物でご飯も作ってくれた。
 疲れていたのか、お昼ご飯を食べ終わると彼女は寝てしまったが、 夕方には一緒にスーパーに出かけて夕飯の材料を買った。
 まるで、ちょっとした恋人気分だ。
 彼女はいつも、あのように神待ちをしているのだろうか?
 彼女が望むなら、いつまで居てくれても構わないのに。
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